●鞍馬の火祭り


 鞍馬の火祭は、京都府京都市左京区鞍馬にある由岐神社の例祭である。祭事は毎年10月22日の夜に行われる。ちなみにこの日は時代祭りが行われる日でもある。

 天慶3年(940)、当時頻発した大地震や政争など相次ぐ世情不安を鎮めるために、朱雀天皇の発案により、平安京の内裏に祀られていた由岐明神を都の北方の守護として鞍馬に遷されることになった。この時、鴨川に生えていた葦をかがり火として道々に点灯し、遷宮の行列は10町(1km)にも及んだという。これに感激した鞍馬の住民がその出来事を後世に伝えるために始めたのが祭りの起源といわれている。

 集落各所に置かれたかがり火の中を、氏子が松明を持ち、集落内を練り歩きながら神社のある鞍馬寺の山門を目指す。京都三大奇祭の一つ。

 鞍馬集落が狭隘なため、集落の収容人数は限られている。当日午後からは交通規制がしかれ一般車両の通行が全面的に禁止となる。鞍馬へ向かう交通機関は叡電鞍馬線のみとなるが、乗車券も販売数量に限りがある。

 見学者は集落の本通と集落裏の道を歩きながら見なければならない。特に撮影ポイントとなる鞍馬寺山門前は見学者が立ち止まって見物することは禁止されるので見物人が多いのとあいまって撮影は困難を極める。


  
 鞍馬駅前 普段は駐車場だがこの日は乗客整理のためロープが張られていた。

  
 山門前には砂利が敷かれている。松明は最後にここで山積みにされ燃やされる。

  
 鞍馬といえば鞍馬石が有名であるが、最近は産量が減じている。

  
 由岐神社本殿前 

  


  
 鞍馬集落内の通り 車がすれ違うのも困難なほどに道幅は狭い。

  


  


  
 6時頃の山門前 どこで情報を仕入れるのか外国人観光客が多い。欧米人も多いが、中国人、韓国人はさらに多い。あちこちで外国語が飛び交っている。

  


  


  


  
 子供用の小さな松明は「とっくり」と呼ばれている。

  
 鞍馬の男にとって祭りは年に一度の晴れ姿
  
 独特の衣装だが、松明からは盛んに火の粉が落ちてくるのでこのスタイルは理にかなっている。

  
 4人で担いでいる。松明は大きく重い。

  


  


  


  
 祭りの中盤には松明を持った赤い鎧武者を先頭に鉾が登場する。鉾には鉦がさげられ、太鼓が威勢良く打ち鳴らされる。壬申の乱の折、大海人の元に各地から兵が参集する様子が再現されているのである。

  
 夜空に響く鉦の音が清々しい。

  
 太鼓はなんとおばあさんが叩いていた。元気なおばあさんだ。画面に映っている丸いものは火の粉の灰である。灰がフラッシュの光で輝き、このように写っている。