日本神話とその配役達


 日本神話が飛鳥時代の人物をモデルに、その人間関係と事跡を使って創作されたものであることは「大国主伝」で明らかにしたところであるが、ここではそれを分かりやすく一覧にしてまとめておきたい。


★大国主の神話

登場人物    配役

大穴牟遲・・・・・大海人皇子・・・・・・・・・・・・・主役、八十神を追い払った後、大国主となる
大国主・・・・・・・天武天皇
八十神・・・・・・・中大兄皇子、大友皇子他・・大穴牟遲の敵、最後に追い払われる
八上比売・・・・・額田王・・・・・・・・・・・・・・・・・大穴牟遲の恋人
須勢理比売・・・持統天皇・・・・・・・・・・・・・・・大穴牟遲の大后
須佐之男・・・・・蘇我馬子・・・・・・・・・・・・・・・須勢理比売の父
木俣神・・・・・・・十市皇女・・・・・・・・・・・・・・・大国主と八上比売の子


★須佐之男の追放と八俣大蛇退治

登場人物    配役

天照大御神・・・推古天皇・・・・須佐之男の乱暴に悩まされる
須佐之男・・・・・蘇我馬子・・・・主役
櫛名田比売・・・馬子の妻・・・・須佐之男の大后
八俣大蛇・・・・・物部守屋・・・・尾に天叢雲剣(彦火明の孫の天村雲に由来する神剣か)を隠し持つ


★天孫降臨の神話

登場人物        配役

天照大御神・・・・・・・・推古天皇・・・・・天孫に降臨を命ずる
天之忍穂耳命・・・・・・聖徳太子・・・・・天照大御神の太子だったが降臨できず
邇邇芸命・・・・・・・・・・舒明天皇・・・・・降臨した人物
木花之佐久夜毘売・・宝皇女・・・・・・・邇邇芸命の妻、嫁ぐ前に国つ神と関係を持つ
火照命・・・・・・・・・・・・中大兄皇子・・・木花之佐久夜毘売の子、海佐知毘古
火須勢理命・・・・・・・・間人皇女・・・・・木花之佐久夜毘売の娘
火遠理命・・・・・・・・・・大海人皇子・・・木花之佐久夜毘売の子、山佐知毘古


★海佐知毘古と山佐知毘古

登場人物     配役

海佐知毘古・・・・・・中大兄皇子・・・弟の山佐知毘古をいじめるが最後には屈服する
山佐知毘古・・・・・・大海人皇子・・・主役、海佐知毘古の弟
豊玉毘売・・・・・・・・持統天皇・・・・・山佐知毘古の妻
鵜葺草葺不合命・・草壁皇子・・・・・山佐知毘古と豊玉毘売の子
玉依毘売・・・・・・・・元明天皇・・・・・鵜葺草葺不合の妻で豊玉毘売の妹


 このように多少の違いはあるが神話と飛鳥時代とはほぼ一致している。これだけの一致をみると単なる偶然とは言えないであろう。
 文字通り「大君は神にしませば・・・・」(万葉集)だったのである。
 神武天皇以降の説話も飛鳥時代をモデルとしているがこれは後に記したい。